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【書評】武士はなぜ歌を詠むか、から教養とは何かを考える。

生まれ変わっても本の虫、まな蜜柑(@mana81900)です。

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日本の文芸では、和歌が一番パワーがあったことをご存知でしょうか。

 

日本史や古文で、古事記、日本書紀、万葉集、源氏物語や古今和歌集、それから平家物語、徒然草、方丈記、など文学作品を習った記憶がおありかと思います。

 

そして江戸時代には俳諧、連歌、御伽草子、と庶民的な文芸が盛んになり、近現代には小説が文学の中でも高い評価を与えられるようになります。「芥川賞」の芥川龍之介が死没したのは1927年、まだ100年も経っていないですよね。

 

江戸時代に識字率が高かった日本ですが、古代では、学問ができる身分は皇族、貴族、それから、新興貴族である武士でした。

 

武士=教養ある身分の時代の、歌の価値は凄い!

この本では、源頼朝が西行法師に歌道と弓馬のコツを尋ねたところから始まります。

 

私たちは武士というと、つい信長、秀吉や、幕末の侍のような、大河ドラマで見慣れた姿をイメージしますが、武士は馬の扱い方など、武芸を継承する立場。もちろん作文技術や和歌のセンスも教養の一つです。

 

この本の前半部は、後嵯峨天皇の息子の「宗尊親王」が将軍となり、京都より歌人を招き、鎌倉幕府に歌壇が形成され、歌会の文化が盛んになる様子が描かれます。

 

政治がうまくいけば、歌会も盛んになり、そこから歌集が編纂され、後世に残る公式な書物となります。

 

中国で、王朝が変わるたびに歴史書が作られるように、日本では天皇によって勅撰和歌集が編纂される、と言うのが政治力のあらわれでした。

 

後に「宗尊親王」が没落していくと、鎌倉の歌壇も衰退していく様子は、文化も政治情勢と密接な関わりがあることを思い知らされます。

 

慶應の国文学古典研究のレポート課題でこの書物が課題図書だったのですが、「武士はなぜ歌を詠むか?なんのこっちゃ?」という感じで、直前まで積ん読し、渋々読み始めたのですが、皇族から将軍、つまり武士になった宗尊将軍の人間性にひきこまれ、彼の政治力が盛衰する度に、歌が変化するのが面白くてたまりません。

 

和歌を詠む事が当時の権力者のステイタスであったこと、また「宗尊親王」が歌の名手であることがドラマを生んでいく過程がスーッと理解できます。

 

武士もまた人であり、人間には自己表現をしたいのだなぁと実感します。

 

武士はなぜ歌を詠むか、名著です。是非、読んでみて下さいね。

 

今日も良い一日を祈っています!

 

 

まな蜜柑より。